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2024
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サイディングとは?
家づくりの前に知っておきたい
外壁材の種類と特徴
外壁材にはさまざまな種類がありますが、まず気になるのは「みんなはどんな外壁材を選んでいるの?」ということ。日本サッシ協会のデータによると、日本国内の新築戸建て住宅で最も多く使われているのは「サイディング」。「サイディング」とは、板状に成形された外壁材のことで、原材料の違いによって、「窯業系サイディング」「金属サイディング」「木質サイディング」といった種類があります。
中でも、戸建住宅の外壁材シェアの約8割を占めているのが「窯業系サイディング」。ひび割れが起きにくく、施工が容易な外壁材として1960年代以降、シェアを拡大し、デザインバリエーションの豊富さとコストパフォーマンスの良さで多くの住宅で採用されるようになりました。
外壁材の種類とその特徴
住宅に使われる外壁材は、1. 窯業系サイディング、2. 金属サイディング、3. 木質サイディング、その他の素材として4. 化粧スレート、5.モルタル、6. ALCパネル、7. タイルといった種類があります。それぞれの外壁材の特徴をチェックしていきましょう。
1. 窯業系サイディングとは
ようぎょうけいさいでぃんぐ
「窯業系サイディング」とは、セメント質原料や繊維質原料を混ぜて板状に成形した外壁材です。
機能性と施工性に優れていることが特徴で、フラットなデザインから、タイル柄や木目柄、金属のような質感を表現したものなど、豊富なデザインとカラーのバリエーションがあることも魅力です。
特徴
1.防火性、耐火性が高い
2.衝撃や地震の揺れに強い
3.デザイン、価格のバリエーションが多い
4.施工が容易で施工費もリーズナブル
5.汚れが付きにくい
6.外壁材の塗り直しと目地やシーリングのメンテナンスが必要
テクスチャーの異なる白とグレーの窯業系サイディングを組み合わせ、メリハリのある外観をデザインした事例
本体の厚みや表面塗装の性能差から、商品の価格帯は幅広くなっています。工場生産なので品質が安定しており、施工にかかる費用がリーズナブルな外壁材です。
メンテナンス性を左右するのは、表面塗装の性能と目地に使うシーリングの品質。これまでは10年〜15年スパンでの再塗装が推奨されていましたが最近は色あせや劣化の原因となる紫外線からの保護機能が備わった、再塗装の必要性が少ない窯業系サイディングも登場してきています。
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2. 金属サイディングとは
きんぞくさいでぃんぐ
「金属サイディング」とは、鋼板やアルミなど金属の表面材と裏面材で断熱性能のある芯材を挟んだ外壁材のこと。
金属部分の表面は、色あせなどを防ぐ塗装が施されています。金属ならではのシャープ感が際立つ、スタイリッシュな直線的デザインのものが人気。
最近は金属加工技術の進歩で、石張り調や木目柄などデザインの幅が広がっています。
特徴
1.軽量で施工が容易
2.防水性が高く、耐凍害性も高い
3.断熱性能が高い
4.傷や凹み、シーリングの劣化箇所から錆が発生することがある
金属サイディングの縦ラインが軒下までの高さを強調し、外観におおらかな雰囲気をつくっています。木目柄部分は窯業系サイディング
金属サイディングは軽いため施工が容易で、既存の外壁に重ね張りをするリフォーム方法「カバー工法」にも向いています。
経年劣化が少なく、比較的メンテナンスの手間が少ない外壁材ですが、錆の原因となる凹みや傷、シーリングの劣化状況の定期的なチェックが必要になります。15〜20年ほどのスパンでの再塗装が推奨されています。
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3. 木質サイディングとは
もくしつさいでぃんぐ
木質サイディング」とは、木材を主原料とした板状の外壁材のこと。
杉やヒノキ、レッドシダーなど、水に強く、防腐性の高い樹種が使われます。無垢材や、表面を焼いて炭化させることで耐久性を上げた焼杉、「突板(つきいた)」を表面に貼ってパネル化したものなどがあります。外壁に防火性能が求められる地域でも使える、不燃加工が施された商品も流通しています。
特徴
1.断熱性が高い
2.木ならではの味わいがあり、経年変化が楽しめる
3.部分的な張り替えがしやすい
4.反りや割れが起こることがあり、湿気が多いと腐食しやすい
5.木そのものの色があせていく
6.コンスタントなメンテナンスが必要
レッドシダーを縦張りした事例。芝生と木々の緑と建物が調和して、心が和む風景をつくり出しています。事例写真提供:THE SKELETON HOUSE(リンク:https://theskeletonhouse.com/)/撮影:東涌宏和
樹種や加工内容、デザインによって価格が異なり、不燃加工が施されたものは価格が高めになります。
木自体は加工が容易な材料ですが、防火面への対応のしかたや張り方によって施工の難易度や費用が変わってきます。あらかじめ塗装や加工をしていない天然木の無垢板を使う場合は、施工時に保護塗料を塗って仕上げるのが一般的。
腐食しやすいので、施工箇所の日当たりや湿気に配慮が必要です。
その後も腐食に気をつけながら、5年ほどのスパンで保護塗料を再塗装すると長持ちさせやすいでしょう。
4. 化粧スレートとは
けしょうすれーと
「化粧スレート」とは一般的に屋根材として使用される建材で、セメントに繊維素材を混ぜ、固めて成形します。
形はパネル状で、一枚ずつ重ね張りして施工します。厚さが約5o~7oと薄く軽量なこと、耐震性が高いことから、戸建住宅の屋根市場では高いシェアを占めています。その特性と味わいのある質感、デザイン性から、近年は外壁材としての使用も増えてきています
特徴
1.耐候性が高く色あせしにく
2.軽量で地震による建物への影響が少ない
3.シーリングレスなデザインが可能
4.施工に手間がかかるため、施工費が高い
2色のブラックとブラウンのパネルが混ざった化粧スレートを使用した事例。パネルの重なりも相まって立体的な表情の外観に
下地材のボードの上にパネルを一枚一枚重ねながら張るため、各種サイディングと比較すると施工には手間がかかります。割れや欠けが起こった場合は、パネルの部分的な張り替えなどの補修が可能。表面に塗られている塗料は経年で劣化しますが、防水性には問題なく、色あせが気になる場合は再塗装を行います。最近は塗り替え目安が30年という、耐候性の高い塗料で仕上げられた化粧スレートも登場しています。
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5. モルタルとは
もるたる
「モルタル」は、セメントと細骨材と水を混ぜて練った材料のこと。モルタルを厚塗りした上に仕上げの塗料を施す外壁仕上げです。
骨材を混ぜた塗料で仕上げる「リシン吹き付け」や、フラットに塗り上げる「ローラー仕上げ」、左官職人がコテで模様をつける「左官仕上げ」など、表面の塗装のしかたによって多彩なデザイン表現ができます。
特徴
1.つなぎ目がない統一感のある仕上がりにできる
2.デザイン表現の幅が広い
3.シーリングが要らない
4.施工に手間と時間がかかる
5.ひび割れが起きやすく、汚れも付きやすい
6.モルタル自体の防水性は低いため、仕上げの塗料選びに注意が必要
モルタル金コテ仕上げの上に塗装を施した事例。シームレスな仕上りで建物の形や窓の存在感を引き立てています。事例写真提供:若原アトリエ (リンク:http://www.wakahara.com/)/撮影:中村絵
材料費と施工費は、モルタルを塗る厚さや、使う塗料と仕上げ方、施工の難易度によって金額が上下します。
モルタル仕上げの注意点はひび割れが起きやすいことで、そこから浸水が起こる可能性があります。表面の塗装の劣化によっても防水機能が低下するので、定期的なチェックとメンテナンスが必要です。
最近はひび割れが起きにくいモルタルや工法も登場してきています。
また、汚れがつきやすい仕上げでもあり、軒を深くしたり庇をつけるなど、雨だれによる汚れがつきにくい工夫をするのがおすすめです。
6. ALCパネルとは
えーえるしーぱねる
「ALC」とは軽量気泡コンクリートのことで、このALCを板状に成形したものを「ALCパネル」と呼びます。内部に無数の気泡があるつくりで、重量は普通のコンクリートの約1/4と、コンクリートの堅牢さと軽さを併せ持った外壁材です。パネルは白く、ALC自体に防水性がないため、施工時に現場で塗装して防水します。デザインは、スタンダードなフラットなパネルのほか、表面に立体的な加工が施されたパネルも展開されています。
特徴
1.耐火性能、断熱性能、遮音性能に優れている
2.地震の揺れによる建物への影響が少ない
3.素材自体の耐久性が高い
4.ひび割れが起きやすい
5.15年ほどのスパンでの塗り直しが必要
6.目地のシーリングのメンテナンスが必要
黒い塗装で仕上げたALCパネルは、2種類のデザインを組み合わせ。木目調サイディングをアクセントに使用しています。事例写真提供:es ARCHITECT株式会社 (リンク:https://es-archi.jp/)
ALCは、主に木造住宅に用いられる薄形パネルと、鉄骨造の住宅や商業施設に用いられる厚形パネルがあります。
防水塗装が必須なので、施工時は塗装分の費用が上乗せされます。
塗装やつなぎ目のシーリングが劣化すると、吸水してしまってパネル自体の劣化につながるため、シーリングの打ち直しや再塗装が必要になります。防水面の対策をしっかり行っていれば、長持ちする耐久性の高い外壁材です。
7. タイルとは
たいる
「タイル」とは粘土などの主原料を高温で焼き固めたもの。材質によって吸水率が異なり、外壁には主に、吸水率の低い磁器質タイルやせっ器質タイルが用いられます。素焼きのような質感のものから、釉薬で色や柄をつけたもの、タイル自体の形状も含め、さまざまなデザインのものが展開されており、張り方の工夫でも個性が演出できます。外観に高級感をもたらす素材として一定の人気を保ち続ける外壁材です
特徴
1.高級感がある
2.耐久性が高く汚れにも強い
3.変形、変色、劣化などの変化が起こりにくい
4.重量がある
5.ひび割れが起きやすい
6.窓の位置や建物の形に配慮したタイルの割り付けが必要
ブラウンとグレーが混じったニュアンスカラーのせっ器質タイルで、ソリッドな形状にやわらかな雰囲気をつくり出した事例。事例写真提供:イチエ建匠(リンク:https://www.ichiekensho.co.jp/)
各種サイディングに比べ、施工費は高めです。施工方法には、モルタルを使ってタイルを貼る湿式工法と、接着剤でタイルを貼り付けたり専用の下地にタイルを引っ掛けたりする乾式工法があります。
最近は工期が短く済む「乾式工法」が主流になりつつあります。
タイル自体は非常に耐候性の高い素材ですが、汚れがつかないわけではないので、定期的な洗浄が必要になります。
また、窓周りなどのシーリングも劣化していないか定期的にチェックしましょう。